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2016年3月 3日 (木)

ドラマ『特捜セブン』(9) ドラマの流儀

 麻見和史です。土曜ワイド劇場『特捜セブン~警視庁捜査一課7係関係です。

 終わってみての感想ですが、長くて複雑な原作をうまく2時間にまとめてくださったことに感謝しております。

 あの原作を全部映像化しようとしたら、たぶん倍以上の時間が必要になってしまうので、どうしても刈り込みは必要です。また、出来上がったものは土曜ワイド劇場フォーマットというか、土曜ワイド劇場らしさというか、そういう印象に仕上がっていなくてはなりません。
 素人考えですが、あまり残酷すぎてはいけないとか、キャラ描写のために脇道に逸れすぎてはいけないとか、解決時の説明が長すぎてはいけないとか、おそらくいろいろな約束ごとがあるものと思います。ですから、土曜ワイド劇場で『特捜7 銃弾』を映像化するとこうなります、ということで、これはひとつの完成形だと思っています。

 ここで念のため、原作とドラマの印象の違いについて書いておきますと……。

 原作は岬と里中の掛け合いで捜査が進んでいきます。里中は変わり者でいろいろボケをやり、岬がそれにつっこむ形になるのですが、そうであっても最後には里中なりの刑事らしさを見せる、という展開になります。
 里中というのは警察小説としては本来あり得ないキャラクターなのですが、最後の活躍シーンによって小説全体のバランスをとるようにした、という経緯がありました。ですが、ドラマではそこまでは踏み込まず、ストーリーを進めることに重点をおいていたのだと思います。

 当然のことですがドラマにはドラマの流儀がありますし、何より時間の制約もあることですから、原作どおりにすべてを描くことはできません(すべてを描くとスピード感がなくなってしまいますので)。
 あちこち刈り込み、形を整え、引き締めていただいて、今回『特捜セブン』というドラマが出来上がったわけです。

 難しい作業を引き受けてくださったプロデューサーさま、脚本家さま、演出家さまには心からお礼を申し上げます。そしてスタッフ、キャストのみなさま、どうもありがとうございました。

          *

 なお、原作本『特捜7 銃弾』(新潮社)の紹介ページはこちらになります。
  http://www.shinchosha.co.jp/book/335711/

 また3月22日ごろ、続編『死者の盟約 特捜7』が発売になります。紹介ページはこちらです。
  http://www.shinchosha.co.jp/book/335712/

 複雑に入り組んだふたつの事件を、岬と里中はどう捜査していくのか? 心配性の岬は、変わり者の里中をうまくコントロールできるのか? そして前作で影の薄かった藤枝や新妻は、チームのメンバーとして自己アピールできるのでしょうか。

 刊行に向けて鋭意作業を進めております。どうぞよろしくお願いいたします。

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