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2010年8月12日 (木)

男子トイレの問題

 麻見和史です。先日、国立国会図書館に行った帰りに、某ハンバーガーショップに入ってみました。

 今年の春にリニューアルされたそうである。一般の店舗より、商品のお値段が少し高いそうですね。
 この店舗、お洒落でとても恰好いいのだが、トイレについてとまどう点があったので、以下メモします。

 コーヒーを飲んだあと、トイレを探してみた。2階奥のそれらしきスペースに行ったら、スタッフ用の部屋だと書いてある。えーどこにあるの、と思いながらうろうろした。3階だろうかと上っていったら、そこにあった。
 あとで席に戻って観察していたのだが、私が滞在している数十分の間に、少なくとも3人が同じようにスタッフルームのほうへ行き、失望した表情で戻ってきた。みんなトイレを探していたのだ。

 さて3階トイレの話である。
 トイレはあったのだが、ここ、トイレを示すピクトグラムが記されていないのである。よく見れば男の子、女の子の線画イラストがあるのだが、明確にトイレのサインとは受け取りづらい。切羽詰まった人にとっては、かなり不親切ではなかろうか。

 さてトイレに入ってみた。ドアを閉め、中を見渡したところで衝撃を受けた。
 綺麗に清掃されており、広さも充分ある。これは好印象だ。しかし驚いたことに、男子用トイレに小便器と大便器が仕切りなしに存在していたのである。これはいったいどういうことか。

 銀座のINAXギャラリーにこれと似た造りのトイレがあるが、あれはショールームを兼ねたものである。それに、各フロアにトイレがあるはずだから、いざとなればほかの階へ移動すればよい。
 しかしこのハンバーガーショップではそれができないのだ。

 ここで考察する。
 仮に大きいほうを使うとしたら、日本人の習慣としてトイレのドアに施錠しなければならないだろう。そうすると次の人はトイレに入れないから、小便器が使えないのである。つまり小便器を設置する意味がない。
 逆のケースはどうか。小さいほうを使うので、ドアに施錠しなかったとする。あとから大を使いたい人が入ってきたとして、横で小用を足している人がいるのに、丸見えの状態で大便器を使うだろうか。一般的な日本人の感覚として、それは考えにくい。
 小便器と大便器を用意するなら、大のほうは個室にすべきであろう。もしここに仕切りを設けないのなら、小便器と大便器をあわせて設置することは無意味である。その場合は大便器ひとつでよい。

 もうひとつ指摘すると、この状態で施錠して大きいほうを使っているとき、ドアがノックされたらどうしたらいいのか。
 大便器はトイレの奥にあり、ドアから1メートル以上離れているのだ。どう頑張ってもノックを返すことはできない。外の人は不審に思うことだろう。
「中で誰か倒れているのか?」
 
と騒ぎになったりしたら、相当恥ずかしいことである。
 
大便器を個室の中に収納してしまえば、そうした問題は発生しない。トイレに入って、小用を足している人がいたら、大のほうはどうかなとノックすればいいのだ。逆に大を使っていた人は、そこでノックを返せばいい。なんらトラブルは発生しない。

 それから、お節介なことを言うと、この店の規模で男子用トイレがひとつというのは少ないと感じる。店舗デザイナーは、
「ゴージャスなお手洗いで、どうぞごゆっくりおくつろぎください」
 
と気をつかってくれているのだろうが、
「あーもう、ゴージャスでなくていいから、トイレふたつ用意してよ!」
 というのが利用者の本音ではないか。
 どんなに内装がきれいで料理が美味しかったとしても、トイレに行列が出来ているお店には幻滅するものである。

 なんでこんなことを書くかというと、悪いことに今の時期、この近くで大きなビルの建設工事が行われているのである。昼休みには現場の人たちが大勢やってくるはずだ。男子トイレがひとつしかない状態でうまく対応できているのかどうか、非常に気になる。

 そういうわけで、お洒落なのはいいが、機能面がよく考えられていない店舗設計というのはいかがなものかと思うわけであります。今から改修するのは難しいでしょうから、せめてトイレのピクトグラムだけでも、赤と黒のいつものやつを用意してほしいなあと思うのですが……。

 と、ここまで書いてネット検索してみたら、あまりこういう感想を書いている人はいないようですね。なんか私が言いがかりをつけてるみたいに見える。ごちゃごちゃ言ってすみません。

[関連記事:気になるピクトグラム(トイレ編)]

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