出版流通システムの“Next One”創造に挑む
麻見和史です。10月30日の『2009東京トラックショー』の続き。
16時から西2-商談室6で、NS物流研究会ワンコインセミナー『出版流通システムの“Next One”創造に挑む』を聴講した。講師は京葉流通倉庫(株)代表取締役の箱守和之さん。ワンコインセミナーだが、100円玉しかなかったので5コインで入場した。
例によって当方は門外漢なので、いろいろとわからないことが多い。まず、NS物流研究会とはなんなのか。
帰宅して調べたところ、国土交通省自動車交通局貨物課主催の「若手トラック経営者等によるトラック事業の明るい未来を切り開く方策等を検討する研究会」に参加した人たちが自主的に始めた研究会だそうである。なるほど。部外者を対象としたセミナーではなかったのだ。
テーマについて。トラックショーのウェブサイトによると、ワンコインセミナーは、物流業界で注目を集める「3PL」や「環境」についての発表会だという。またわからない言葉が出てきた。3PLとはなんなのか。
調べてみると、3rd party logistics(サード・パーティー・ロジスティクス)の略だという。外部の運輸会社や倉庫会社などに、物流を含めたロジスティクス業務を委託する、アウトソーシングのことだと判明した。なるほど。
以下、箱守社長のお話。
・一般に倉庫業をやるのは地主が多いが、京葉流通倉庫は脱サラで始めた会社。倉庫業だけでなく流通加工、運送業、システム開発販売、食品製造業などさまざまなジャンルを扱っている。
・埼玉県を中心に24の倉庫を持つ。戸田倉庫で書籍を扱っている。
・日本に出版社は約4000社ある。書店は約15500。書店数は最近減っているが、逆に売り場面積は増えている。すなわち、店舗の大型化が進んでいるということ。
・書籍の新刊発刊点数は年間約7万点。市場流通点数は約80万点。
・戸田倉庫は約50の出版社と取り引きしている。
・きれいな本は良品、書店から戻ったものは返品と呼ぶ。書店からの本の返品率は40%超。かなり無駄な物流をやっていることになる。
・書籍の注文は1点、1冊単位である。梱包せず裸のまま配送する。出版社が傷ついた本の返品を嫌うので、扱いには注意が必要。
・返品は戸田倉庫で良品化(改装)して、注文があれば再度書店へ。従来、改装は取次が行なっていた。ちなみに、漫画本はビニール掛けされているので、それを剥がすだけで良品になる。
・京葉流通倉庫ではKWebというシステムを自社開発し、注文対応のスピードアップとリアル在庫の情報提供を実現した。
・3Dシミュレーションソフトを開発した。倉庫でのピッキング作業などの「みえる化」に役立っている。
・Amazon社の副社長と話す機会があった。Amazonのブックリーダー「キンドル」の所有者が増えれば、活字の本も売れると予想している、と副社長は語った。
出版不況の中、生き残りをかけて努力しているのは版元ばかりではない、というのがよくわかった。大変勉強になりました。
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