第19回鮎川哲也賞贈呈式
麻見和史です。今日は第19回鮎川哲也賞贈呈式に出席してきました。
昨日は台風18号のせいで大変だったが、今日は穏やかな天気となった。3年前、当方が賞をいただいたときは嵐のごとき状態で、何かに祟られているように感じたものである。
今年の鮎川賞は相沢沙呼さんの『午前零時のサンドリヨン』に決定。マジックをモチーフにした作品だそうで、挨拶のとき、受賞者みずからマジックを披露してくれた。この舞台度胸はすばらしい。見習いたいものである。
日常の謎系の作品で、猟奇担当の麻見とは方向性が異なるが、今の時代にはよく合っていると思います。表紙もおしゃれである。
一方、ミステリーズ!新人賞は受賞作なしだったのだが、選考委員の有栖川有栖さんの講評に、いろいろと考えさせられた。
「順位を付けて一等賞を出すことは可能だが、それは作者にとってよいデビューとはいえない。これぐらいのものかと読者に思われてしまう」
といった内容だ。
かつて私も応募する側の人間だったから、「この人はもっと書けるはず」とか「次の作品に期待」といった選評が、あまり慰めにならないことはよくわかっている。応募者の中には、選考委員を恨む人もいるだろう。しかし、長い目で見ればやはりデビューの形は大事なのだろうなと思う。
「この作者はいずれ、なんらかの形で世に出てくるだろう」
といった選評を目にすることがある。そんな保証ないじゃんか、と反発する応募者もいるだろうが、たしかに書き続けている人はなんらかの形でデビューするものだ。タイミングの問題というより、長く続けたことによる実力の向上が、その理由ではないかと思う。
今日、ある作家さんと話をしたのだが、その方は何度も最終選考で落選し、悔しい思いをしたそうである。それでもあきらめず、少し間をおいてから別ジャンルで受賞したということだった。継続は力なり、という言葉は正しいのだ。
落選のつらさは私にもよくわかる。受賞をめざして書いている人は、自分を信じて、頑張ってほしいと思います。
大切なのは、他人と比べることではなく、自分を高めていくことである。思いどおりにならない今を嘆くのではなく、成功した自分の姿を想像するのだ。
自戒を込めて一句。
「風を待て 人をうらむな うらやむな」
お粗末。
なんだか、このブログらしくないことを書いたので、あとは写真を掲載します。
人の顔が写っているといけないので、料理に限定。
これが目玉メニューのフォアグラ丼だ。丼といっても、ごはんはほんのわずかなので、酒の肴にちょうどいい。フォアグラが一切れ載り、醤油ダレふうのソースがかかっている。
パーティは2時間半ほど。受賞のときお世話になった島田荘司さんを始め、知っている方にご挨拶して回った。
そのあと二階堂黎人さんらの二次会に参加。第17回鮎川賞受賞者の山口芳宏さんから武勇伝を聞き、かなり刺激を受けた夜であった。
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