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2009年3月 7日 (土)

『けんちく世界をめぐる10の冒険』

 麻見和史です。あのビルがこんな構造だったとは。

『けんちく世界をめぐる10の冒険』 伊東豊雄建築塾 彰国社

画像

 伊東豊雄さんのスタッフたちが、10のテーマを決めて、建築物の設計思想などを説明する本。「ねじれたグリッド」「水の公園」など魅力的な題材が並んでいる。

 この中に「スティールの囲い」という章があり、銀座ミキモトビルが取り上げられている。銀座3丁目、プランタンの裏にあるピンク色の建物だ。過去何度もビルの前を通っているから、存在は知っていた。しかし、あの建物にこんな仕掛けがあったとは……。

 壁面にランダムな形の開口が設けられているのだが、これはフロアとは無関係になっているらしい。たとえば、ひとつの開口部が4階と5階にまたがっているといった感じ。外からもその構造がよく見えるという。
 ピンク色の壁だが、これは9ミリまたは12ミリの鉄板でコンクリートをサンドイッチし、200ミリの厚さにしているそうだ。フロア内に柱は一本もない。じつは、この壁自体が構造体として機能しているのである。自動車や航空機でいえばモノコック構造であろうか。躯体の外側にそのまま仕上げを施すことになるわけで、溶接工さんたちは苦労したものと思う。
 クレーンで外壁を組み上げていく経緯が写真で説明されていて、これも興味深かった。

 ミキモトは宝飾店なので、男性がひとりで入るのはちょっとためらわれるのだが、機会があれば中を覗いてみたい気がします。

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