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    ■小説関係(2017/6/1)
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    ●2017年7月、十一係9『奈落の偶像』、十一係7の文庫版『蝶の力学』が発売される予定です。
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    ●2017年3月25日、『永久囚人 警視庁文書捜査官』が発売されました。
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    ●2017年1月25日、『警視庁文書捜査官』(文庫版)が発売されました。
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    ●2016年12月15日、『共犯レクイエム 公安外事五課』が発売されました。
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    ●2016年11月8日、十一係8『雨色の仔羊』が発売されました。また、11月15日には十一係6『女神の骨格』が文庫化されました。
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    ●2016年11月13日~WOWOWにてドラマ『水晶の鼓動』(全5話)が放送されました。

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2016年4月14日 (木)

『重版出来!』感想(1) 重版まで8年

 麻見和史です。仕事の合間に漫画『重版出来!』を読んでいたのですが、ひとつひとつのエピソードが非常に優れていて心動かされました。
 5巻ぐらいまで読み進めたところで、4月からTBSでドラマ化されると知り、びっくりしました。まさにタイムリー。

 以下、Twitterに投稿した内容を転記しておきます(一部誤字訂正などがあります)。

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なんと、『重版出来!』がドラマ化されるんですね。オダギリジョーさんの五百旗頭(いおきべ)さんが完璧すぎる!
http://www.tbs.co.jp/juhan-shuttai/

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ちょうど『重版出来!』を読んでいるところだったので、ドラマ化の話を聞いてびっくりしました。昨日5巻まで読了。漫画編集の舞台裏を描いた作品ですが、小説の世界と通じる部分もあり、すごく感情移入しながら読んでいます。「あるある!」と共感するところが多い作品です。

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(続き)新人漫画家が価値観の異なる編集者との仕事で悩むとか、業界同士の力関係で漫画家がつらい思いをするとか…。うんうんとうなずきながら読みました。重版までの道は本当に険しいですよね。ちなみに私の本(小説)が初めて重版になったのは、デビューしてから8年目のことでした。

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 私が講談社さんから『石の繭』を刊行させていただいたのは、2011年のことでした。これが2013年に文庫化され、デビュー後8年目にしてついに「重版出来」となりました。

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『重版出来!』これから6巻を読みます。漫画と小説という違いはありますが、過去、私も苦労した経緯がありますので、新人漫画家さんを描いた話にはひどく感情移入してしまいます。ビール飲んだあとなんかに読むと、胸が熱くなります。

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昔話になりますがお許しを。私がデビューしたのは2006年でしたが、その後の4年間で1冊しか本が出せませんでした。「こいつはもう終わったな」と言われても仕方がない状態だったと思います。家族からも「次の本は一体いつ出るの?」と訊かれ、毎度返答に困るという有り様でした。

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ですがデビュー6年目に講談社さんに助けていただき、さまざまなアドバイスをいただいて『石の繭』を出すことができました。このシリーズは今も続いており、講談社さんには本当に感謝しています。そういう経緯があって、現在講談社さんのお仕事を少し優先させていただいている状態です(報恩謝徳)。

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 売れなかった時期は本当につらくてつらくて……。周りの人が全部、自分に対して悪意を持っているのではないかと思ってしまうほどでした。
 今考えれば先輩の作家さんに相談するとか、何か方法はあったような気もするのですが、当時はそういうことにまったく思い至りませんでした。

 さて、ここから先のツイートはちょっと真面目な話になります。

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ところで最近感じるのは、今の時代、出版社側に作家を育てる余裕がなくなってきているのかもしれない、ということです。以前なら「今回はあまり売れなかったけど次は頑張ろう」と励ましていただけたケースでも、もう悠長なことは言っていられない、という状況になっているのかなと。

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もちろん、デビュー作自体がすごく売れる本であり、デビュー時点で3作ぐらい傑作を用意しているのなら何も困らないのですが、そういう人は10年に一人いるかどうかでしょう。普通は2作目、3作目で少しレベルが落ち、それでも本を出し続けられた人が生き延びていく、という感じだと思います。

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 デビューした出版社で3作まで書くことが暗黙の了解であると、以前どこかで聞いた記憶がありますが、これは会社によって異なるようです。また、景気がよかったころと現在とでは状況が違いますよね。今はどうなっているのでしょうか……。

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どんな作家でも最初からうまいわけではなく、書き続けることで成長していくものだと思います。しかし今は、2作ぐらい失敗すると次の勝負は難しくなるのでは、と個人的には感じています。新人作家は特にそうで、下手をするとデビュー作だけで「この人は売れない」と判断されてしまうかもしれません。

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私などはデビュー8年目でようやく重版を経験した身ですから、相当なスロースターターです。今の時代に私がデビューしていたら、たぶん生き残るのは難しかっただろうと思います。出版業界の現状からすると「この人が育つのを待っている余裕はない」ということになっていたでしょうから。

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結局のところ、失敗もトラブルも作家自身の責任ではあるのですが、それにしても状況はシビアです。もしかしたら新人賞も、作家の可能性に賭けるというリスクはとらず、今年一番の収穫物を選ぶという感じになってきているかもしれません。つまり、育てるのに手間がかかりそうなら受賞作は無しにするとか。

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 出版物の売上が下がっている一方で、出版点数は増えているそうです。それだけ編集者のみなさんの仕事は忙しくなっているわけです。
 ただ、そんな中にあっても各出版社が新人賞を継続してくださっていることには敬意を表します。新人賞というシステムがなければ、多くの作家は世に出ることができなかったはずですから。

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そういう厳しい時代なので重版は本当にありがたい、重版になるのは幸せだ、ということを『重版出来!』を読んで感じた次第です。私の場合、自分ひとりでは、とてもここまでやってこられませんでした。熱意ある編集者のみなさまに支えられて、仕事を続けることができました。心よりお礼申し上げます。

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……ときれいにまとめたのですが、まことに申し訳ございません、麻見の執筆作業は今日も難航しております。熱意ある編集者のみなさまには大変ご迷惑をおかけしますが、今しばらくお時間いただけますよう、伏してお願い申し上げます。重版を目指して、これからも頑張りたいと思います。

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 ということで最後はいつものとおり、反省の弁で終わりました。今年の執筆スケジュールは、すでにだいぶ遅れております。春から夏にかけて、猛烈に頑張りたいと思います。

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作品リスト

  • 蝶の力学 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆作品内容
    遺体の首に挿された青い花。猟奇的な装飾に戦慄する殺人分析班は、新聞社に届いた挑戦状らしきメールに言葉を失う。
    (2017/7/15発売予定)
    【ノベルスを文庫化】
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  • 奈落の偶像 警視庁捜査一課十一係
    ◆作品内容
    〈警視庁捜査一課十一係/如月塔子〉シリーズ最新第九作。日本最大の繁華街で起きた殺人事件に、女性刑事・如月が挑む!
    (2017/7/6発売予定)
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  • : <strong>永久囚人 警視庁文書捜査官</strong>

    永久囚人 警視庁文書捜査官
    ◆内容紹介
    殺人予告か非業の手記か──。謎の小説を解読せよ! 奇妙な幻想小説どおりに殺人事件が! 文字マニア・鳴海理沙警部補が謎に迫る。
    (2017/3/25発売)
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  • : <strong>警視庁文書捜査官 (角川文庫)</strong>

    警視庁文書捜査官 (角川文庫)
    ◆内容紹介
    捜査一課に設置された文書解読班。文章心理学を学んだ鳴海理沙警部補は、右手首が切断された不可解な殺人事件を捜査する。現場に残されたカードの意味とは?
    (2017/1/25発売)
    【四六判を文庫化】
    ----------------------

  • : <strong>共犯レクイエム―公安外事五課 (ハルキ文庫)</strong>

    共犯レクイエム―公安外事五課 (ハルキ文庫)
    ◆内容紹介
    〈裏切者(モグラ)は誰だ!? 上司を、同僚を、監視する女〉──公安部に異動になった篠原早紀は、東欧スパイを調査する傍ら、組織内の裏切者を探すことに…。
    (2016/12/15発売)
    【文庫書き下ろし】
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  • : <strong>女神の骨格 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    女神の骨格 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    洋館で火災が発生。鎮火後、隠し部屋で発見された白骨遺体は、頭部が男性、胴体が女性だった! この家でいったい何が? 如月塔子シリーズ第六弾の文庫化。
    (2016/11/15発売)
    【ノベルスを文庫化】
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  • : <strong>雨色の仔羊 警視庁捜査一課十一係</strong>

    雨色の仔羊 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    SOSメッセージの書かれたタオルを手掛かりに、如月塔子と鷹野は捜査を開始するが…。事件の鍵を握るのは九歳の少年? 十一係シリーズ第八弾。
    (2016/11/8発売)
    ----------------------

  • : <strong>死者の盟約 特捜7</strong>

    死者の盟約 特捜7
    ◆内容紹介
    傷のない遺体の顔に、なぜ犯人は包帯を巻いていったのか? 心配性の岬と楽天家の里中が捜査を開始する。TVドラマ化された『特捜7 銃弾』の続編!
    (2016/3/22発売)
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  • : <strong>聖者の凶数 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    聖者の凶数 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    アパートの空き部屋で、顔と両腕を損壊された遺体が見つかった。腹に書かれた「27」は何を意味するのか。如月塔子と鷹野は年末の上野界隈で捜査を開始するが…。
    (2016/1/15発売)
    【ノベルスを文庫化】
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  • : <strong>蝶の力学 警視庁捜査一課十一係</strong>

    蝶の力学 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    資産家夫妻の殺人・誘拐事件が発生。相棒離脱の中、如月塔子はこの猟奇的な事件を解決できるのか? シリーズ第七弾!
    (2015/12/3発売)
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  • : <strong>深紅の断片 警防課救命チーム</strong>

    深紅の断片 警防課救命チーム
    ◆内容紹介
    「少女が閉じ込められている」それは犯人からの119番通報だった…。命を弄ぶ凶悪犯に立ち向かうのは、命を助ける術しか持たない、救急隊!
    (2015/5/27発売)
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  • : <strong>虚空の糸 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    虚空の糸 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    刺殺遺体が握っていたナイフの意味とは。犯人は二億円を用意できなければ、都民を一人ずつ殺害すると予告。殺人分析班が推理する!
    (2015/5/15発売)
    【ノベルスを文庫化】
    --------------------

  • : <strong>警視庁文書捜査官</strong>

    警視庁文書捜査官
    ◆内容紹介
    文章心理学を使って殺人犯を追跡する捜査官・鳴海理沙登場!
    (2015/1/29発売)
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  • : <strong>女神の骨格 警視庁捜査一課十一係</strong>

    女神の骨格 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    発見された白骨は、男性の頭部と女性の胴体だった。刑事・如月塔子が事件の真相を追う!
    (2014/12/3発売)
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  • : <strong>屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香 (幻冬舎文庫)</strong>

    屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香 (幻冬舎文庫)
    ◆内容紹介
    腹部に煙草の吸い殻と空き缶を押し込まれた遺体。CS放送記者・早乙女綾香が取材に走る!
    (2014/10/9発売)
    【文庫書き下ろし】
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  • : <strong>特捜7: 銃弾</strong>

    特捜7: 銃弾
    ◆内容紹介
    警官殺しと両腕のない死体。一課のエースと変わり者の女性刑事が謎を追う!
    (2014/5/22発売)
    --------------------

  • : <strong>水晶の鼓動 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    水晶の鼓動 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    殺人現場は、部屋中真っ赤に染められた「赤い部屋」だった。東京を震撼させる連続爆破事件との関連はあるのか――。
    (2014/5/15発売)
    【ノベルスを文庫化】
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  • : <strong>聖者の凶数 警視庁捜査一課十一係</strong>

    聖者の凶数 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    顔と腕が損壊された死体。その腹部には《27》という謎の数字が記されていた。新米女刑事・如月が挑む、もっとも残酷で哀しい事件!
    (2013/12/5発売)
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  • : <strong>蟻の階段 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    蟻の階段 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    惨殺死体と共に発見されたのは頭蓋骨・白い花・掛け時計・スープ皿。一体何を意味するのか。殺人分析班が卓越した推理力で犯人に挑む。
    (2013/10/16発売)
    【ノベルスを文庫化】
    --------------------

  • : <strong>石の繭 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    石の繭 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    モルタルで固められた惨殺死体発見――犯人より愛宕署特捜本部へ電話が。
     新米女性刑事・塔子が交渉相手となったが。本格警察ミステリーの白眉。
    (2013/5/15発売)
    【ノベルスを文庫化】
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  • : <strong>虚空の糸 警視庁捜査一課十一係</strong>

    虚空の糸 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    「見抜いた!」と思ったら“見抜かされていた”、この衝撃!――宇田川拓也さん(ときわ書房本店)
    人質は東京都民1300万人。前代未聞の警視庁脅迫事件!
    (2013/4/4発売)
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  • : <strong>ヴェサリウスの柩(創元推理文庫)</strong>

    ヴェサリウスの柩(創元推理文庫)
    ◆内容紹介
    解剖中の遺体から発見された告発文。黒い絨毯の上で踊る死者──大学医学部で次々起こる不可解な事件。若き女性解剖学者が医学教室の謎に挑む! 第16回鮎川哲也賞受賞作。
    (2012/5/30発売)
    【四六判を文庫化】
    --------------------

  • : <strong>水晶の鼓動 警視庁捜査一課十一係</strong>

    水晶の鼓動 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    部屋中真っ赤に染められた「赤い部屋」で殺人事件が起き、新人刑事・如月塔子と相棒の鷹野は遺留品の捜査を開始する。
    時を同じくして、都内各所で連続爆破事件が発生。 果たして、「赤い部屋」の謎と東京の運命は?
    (2012/5/8発売)
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  • : <strong>蟻の階段 警視庁捜査一課十一係</strong>

    蟻の階段 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    新米女刑事・如月塔子が挑む、新たな難事件
    頭蓋骨、白い花、掛け時計、スープ皿――遺体の周りに残された奇妙な四つの品の意味とは? 本格ミステリの緻密さと警察小説の迫力が融合! 好評シリーズ第二弾
    (2011/10/6発売)
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  • : <strong>石の繭 警視庁捜査一課十一係</strong>

    石の繭 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    警視庁捜査一課の女性刑事を描く骨太小説!モルタルで固められた死体と大ポンペイ展の石膏像との関係は?捜査本部にたびたび電話をかけてくる大胆不敵で異常な犯人と、捜査一課の女性刑事との攻防始まる。
    (2011/5/10発売)
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          ↑
    2008/10月~2011/4月
        暗黒時代
          ↓
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  • : <strong>真夜中のタランテラ</strong>

    真夜中のタランテラ
    長編第2作。
    【在庫なし・文庫化の予定なし】
    (2008/9/30発売)
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  • : <strong>ヴェサリウスの柩</strong>

    ヴェサリウスの柩
    第16回鮎川哲也賞受賞作。大学医学部を舞台に「解剖」と「遺体」を描いたミステリーです。献体された「ご遺体」から謎の脅迫状が発見され、その記述に従うように不気味な事件が発生します。【在庫なし】
    (2006/9/30発売)