活動状況

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    ■小説関係(2017/6/1)
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    ●2017年7月、十一係9『奈落の偶像』、十一係7の文庫版『蝶の力学』が発売される予定です。
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    ●2017年3月25日、『永久囚人 警視庁文書捜査官』が発売されました。
    ----------------------
    ●2017年1月25日、『警視庁文書捜査官』(文庫版)が発売されました。
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    ●2016年12月15日、『共犯レクイエム 公安外事五課』が発売されました。
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    ●2016年11月8日、十一係8『雨色の仔羊』が発売されました。また、11月15日には十一係6『女神の骨格』が文庫化されました。
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    ●2016年11月13日~WOWOWにてドラマ『水晶の鼓動』(全5話)が放送されました。

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    ■イベント関係(2015/6/21)
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    ●最近イベント参加が減っております。どのへんが「イベント・シンポジウム日記」なのかわからなくなってきました。

    ●麻見のTwitterアカウントは
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2014年10月の記事

2014年10月29日 (水)

真のシャワー革命

 麻見和史です。去年の11月20日の日記でシャワーの湯温が少し上がったと喜んでいたのですが、再度調整したところ、衝撃の事実が判明しました。

          *

 11月20日の日記に書いたとおり、従来、設定温度を最高の60度にしても、いまいちシャワーが熱く感じられなかった。

 このとき、対策として給水栓ふたつのうち給湯のほうを従来より少し開くことでやや湯温が上がった。去年掲載した写真を再掲します。

01_2
 パネルを開けてみたところ。

 拡大してみる。

02_2
 給水ラインが二本ある。

 上がお湯、下が冷水のラインで、それぞれに給水栓があるので、お湯のほうを開いたのである。
 その結果温度が少し上がったので、よかったよかったと安心した。ここまでが去年の話。

 だが、欲をいえばもう少し熱くなってほしいのである。冬にシャワーを浴びるのが億劫なのは、浴室から出たとき「さ……寒い!」と感じるからだ。湯温が上がれば体もあたたまり、気にならなくなるはず。

 逆転の発想で、今回冷水の給水栓を絞り込むことにした。ドライバー的なもので相当な回数、栓を右に回転させた結果、お湯の温度が非常に高くなったのである。大成功だ!
 これで安心して真冬もシャワーが浴びられるというものだ。一件落着である。

 ──と、ここまで書いて気がついた。今回冷水栓をかなりの回数右に回したのだが、冷水を通常の位置にしておいて、温水のほうをどんどん左に回したら同じ効果が得られるのではないか。初期状態に比べて冷水をあまり絞り込むのは、よくないような気がする。
 心配になってきた。あとでもう一度調整し直してみます。

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2014年10月24日 (金)

『女神の骨格』関連(1) あらすじ

 麻見和史です。タイトルが決まったばかりですが、早くもあらすじがブックメール倶楽部さんなどに出ましたので、ご紹介いたします。

『女神の骨格 警視庁捜査一課十一係』
東京・国分寺の古い洋館で火災が発生。鎮火した現場から発見されたのは、奇妙な隠し部屋と、横たえられた白骨遺体だった。その後の調査で、一体かと思われた人骨が、実は男性の頭部と女性の胴体が組み合わせられたものだということが判明する。一体誰が、なんのために? 刑事・如月塔子と十一係のメンバーが、事件の真相を追う!

 今まで殺人事件から始まる話が多かったのですが、今回は白骨遺体が見つかるところからスタートします。前から書きたいと思っていた題材で、今回、満を持してシリーズ第六作としました。

 このシリーズは毎回事件が解決されるため、どの本から手に取っていただいても大丈夫ですが、『石の繭』から順番に読んでいくと、さらに楽しめるようになっています。
 特に今回は、「え、あの人が?」と意外に思われるようなエピソードが入っています。ご期待ください。

『女神の骨格 警視庁捜査一課十一係』は講談社ノベルスより、12月3日ごろ発売の予定です。どうぞよろしくお願いいたします。

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2014年10月23日 (木)

活動状況(2014/10/23) 十一係6、タイトル決定

 麻見和史です。2014年12月に講談社さんから、十一係シリーズの六作目が刊行される予定です。

 毎回タイトルを決めるのにかなり時間がかかるのですが、今回は特に難しく、講談社ノベルスサイトにはまず『驚異の部屋』という仮タイトルが掲載される形となりました。
 これは打ち合わせのときに使っていたタイトルで、開発コードネームのようなものでした。十一係はタイトルをすべて『●の●』にするという縛りがあるのですが、『驚異の部屋』はコードネームの時点ですでに条件を満たしていたわけです。

 ちなみに、過去の十一係シリーズがどんなコードネームだったかというと、

  刑事もの→『石の繭』
  ヴァニタス画→『蟻の階段』
  爆破もの→『水晶の鼓動』
  警視庁脅迫→『虚空の糸』

 といった具合です。コードネームは非常にざっくりした決め方だというのが、おわかりいただけると思います。

 ところで六作目ですが、条件は満たしているものの、さすがに『驚異の部屋』では工夫がないため、何かいいタイトルを考えましょう、ということになりました。

 辞書を見たりネット検索をしたり、あれこれ知恵を絞って十数個の案を出してみました。しかしどうもぴんときません。いい案は出せなくても、この案が駄目だということだけはわかるんですよね。
 もう時間切れかとあきらめかけていたところ、窮すれば通ずで、不思議なタイトルが頭に浮かびました。

  『女神の骨格 警視庁捜査一課十一係』

 面白いのではないかと思い、担当氏にメールしたところ即決となりました。よかった……。
 じつはこれ、昨日の未明に決まったばかりなのですが、今日講談社ノベルスのサイトを見たら、『「あの本」ただいま進行中!』のページにもう載っていました。なんという早業。

『驚異の部屋』から『女神の骨格』へ……。さて、いったいどんな物語ができあがるのでしょうか。
 あらすじが公開されるまで、しばらくお待ちください。

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2014年10月21日 (火)

作家は共有財産である

 麻見和史です。ある日の編者さんとの会話(脚色あり)。

「最近どうや? ブログ見さしてもろたけど、夏はえらい大変だったみたいやな」
「あ、はい。おかげさまで夏は乗り切ったんですけど、そのあとまた、ばたばたしてまして……(締切きついんだけど、どうしよう)」
「まあ、忙しいのはええことや。編集者から見ると、作家ちゅうのは共有財産なんやで。よそで力をつけて、結果的に名をあげてくれたら、みんなハッピーになれるやろ」
「なるほど、おっしゃるとおりです(締切延ばせないかな)」
「でもな、うちの仕事は先にやってもらわんと困るなあ。ゆっくりするのは、それからや。がっはっは」
「そ……そうですよね」

「作家は共有財産である」という発想は今までありませんでした。でも、言われてみればそうかもしれません。書き手が育っていくと販売の数字が上がるので、出版社としてはより多くの利益が見込めるわけです。

 一宿一飯の恩義がありますから、お世話になった会社にはなんとか恩返しをしたいという気持ちがあります。怠けず、油断せず、明日も頑張ります。

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2014年10月17日 (金)

名前の問題

 麻見和史です。プロット作成段階で意外と悩んでしまうのが、名前の問題です。

 私の場合、一作で30人ぐらいの名前を使ってしまいます。Excelで一覧表を作成しているのですが、今数えてみたらすでに360人ぐらい使っていました。だぶらないようにするのに、毎回苦労しています。

 究極の方法としては、電話帳か何かを見ながらやるしかないのでしょうが、未使用の名前なら何でもいいかというと、そうでもありません。
 同じ話の中で似た名前は出したくないという気持ちがあるので、たとえば加山さんと山岸さんは「山」が同じだから一緒に出さないとか、一郎さんと雄一さんは「一」が同じだからどちらかを変えるとか、そういう調整をしています。

 さらに言えば、名前の持つイメージにも気をつかっています。たとえば岩倉さんといったらなんとなく男性的なイメージがあるし、宮永さんといったらなんとなく女性的なイメージがありますよね。そういったことも意識しながら名前を考えていると、どんどん時間がたってしまうわけです。
 気にしだすと、本当に大変です。

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2014年10月15日 (水)

『IN★POCKET』作家と文学賞

 麻見和史です。雑誌関係のお知らせです。

 講談社さんの文庫情報誌『IN★POCKET』2014年10月号に、麻見のエッセイが掲載されております。

 今回は「作家と文学賞」という特集。いろいろな方が新人賞受賞までの経緯を書いていて、とても充実した企画になっています。目次はこちらです(11月中旬まで掲載)。

 私は「生みの親と育ての親」というタイトルで寄稿させていただきました。
 これまで、鮎川賞受賞の前後について書いたことは一度もなかったのですが、今回は特別です。
 島田荘司先生とお会いしたことや、ペンネームのこと、なぜ二作目のあと二年半ほど新作が出なかったのか、どうして三作目は講談社さんから刊行されたのか……等々、今までブログにも書かなかったことを明かしています。

 月刊誌なので、このタイミングを逃すと手に入りにくくなるかもしれません。ぜひ書店でお買い求めください。

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2014年10月14日 (火)

捨てる勇気

 麻見和史です。タイトルをご覧になって「お、麻見もやっと部屋を片づける気になったか」と思った方がいらっしゃるでしょうが、別の話です。

          *

 先週からミステリー小説のプロットを作成していますが、「なぜだ? なぜ盛り上がらない?」という悩みがあり、作業が停滞していました。なんとか面白くしようと努力したのですが、どうしてもうまくいかず、結局このメインのネタがよくないのだという結論に……。

 プロットといっても、私の場合かなりの分量を書きますので、それを捨てるのは勇気のいることです。下手をすると一週間ぐらいの作業がすべて無駄になるわけで、できれば捨てたくないという気持ちがあります。

 ですが、このまま走り続けてもたぶん面白くならないというのが、自分でもわかってしまうのですよね。駆け出し作家の場合、凡作を出してしまったらそこでアウトです。どうにかして面白いものを作らなくてはいけません。

 苦しい決断ですが、数日いじっていたメインのネタを捨てることにしました。新しいネタを投入して、設計のやり直しです。設計図がしっかり作られていないと、その先2カ月ぐらいがすべて無駄になってしまいますから、ここが踏ん張りどころだと言えます。

 そういうわけで、あちこちの方にご迷惑をおかけしておりますが、もう少しお時間をいただきたく、伏してお願い申し上げます。
(最近、メールでもブログでもお詫びばかりしています)

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2014年10月11日 (土)

『屑の刃』関連(4) ここがポイント!

 麻見和史です。『屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香』(幻冬舎文庫)が10月9日に発売となりました。

 今日は、従来の麻見作品との違いを、提案書ふうにご説明したいと思います。

          *

■『屑の刃』 ここがポイント!

◆CS放送局の記者が登場
 主人公は大手新聞社を辞めて、CS放送局に転職した女性です。
 CSはCommunications Satellite(通信衛星)の略で、CS放送局はあるジャンルに特化した番組を制作・放送しています。時代劇専門、自然科学専門、スポーツ専門など、いろいろなチャンネルがあります。
 今回、早乙女綾香が就職したのは「クライムチャンネル」という会社で、犯罪ドキュメンタリーを制作しています。ここで彼女は、警察とも新聞社とも違う、独自の方法で取材を進めていきます。

◆厳選された取材メンバー
 今まで書いてきた警察小説では、どうしても登場人物が多くなりがちでした。本作では主人公を中心に、四名の取材班で活動を行います。コンパクトなチームなので、機動性の高い取材が可能となり、キャラクター同士の関係も密になります。亥年の獅子座、早乙女綾香が仲間の協力を得て、猪突猛進します。

◆謎解きへのこだわり
 劇場型犯罪を描いた作品というと、やや大味なものと思われるかもしれませんが、本作では推理にもこだわっています。今回の主眼は犯人当てです。闇に消えた殺人犯は、いったいどこに隠れているのか? ぜひ綾香とともに、謎解きに挑戦してみてください。

◆麻見作品で初の出張
 取材を続ける中で、過去の事件との関連が浮上し、綾香は大阪へ出かけます。麻見作品で、初めて大阪弁が登場! 従来の警視庁ものでは描けなかった、ダイナミックな展開となっています。

          *

 推理小説の骨格を保ちながら、事件記者の悩みや達成感を描いた報道ミステリーです。『屑の刃』、どうぞよろしくお願いいたします。

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2014年10月 9日 (木)

『屑の刃』関連(3) 猪突猛進

 麻見和史です。本日、『屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香』(幻冬舎文庫)が発売となりました。

 帯の文言をご紹介しますと……。

酷似する死体、挑発する犯人、翻弄されるマスコミ。
──罪にまみれた真実を暴け。
猪突猛進の美人記者、警察より鋭く深く真相に斬り込む!

〈十一係/殺人分析班〉シリーズの如月塔子は優等生タイプですが、早乙女綾香は亥年の獅子座で、猪突猛進型の女性です。

「この子は美人にしましょう! 女優の●●ちゃんみたいな感じで」という編集部のオーダーにより、美人記者という設定になりました。
 美人のジャーナリストというと、ちょっと冷たい感じになりそうなので、ところどころユーモアを入れてバランスをとるようにしています。

 あらすじを読んでいただくとわかるように、この作品は、犯人がマスコミに接触してくる「劇場型犯罪」を扱ったものです。
「そういう話、ほかにたくさんあるじゃん」と言われそうですが、主眼となるのは謎解きです。最後には推理シーンがありますので、ご期待ください。

 本作は警察小説ではありませんが、お読みいただければ、なぜこのアイデアを警察ものでなく事件記者もので書いたのか、おわかりいただけると思います。

『屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香』、どうぞよろしくお願いいたします。

2014年10月 7日 (火)

活動状況(2014/10/7) 十一係シリーズ六作目、進行中

 麻見和史です。すっかり秋めいてまいりました。

 講談社ノベルスさんのウェブサイト『「あの本」ただいま進行中!』に情報が出ましたので、当ブログでも報告させていただきます。

 12月に〈警視庁捜査一課十一係〉シリーズ六作目の刊行を目指しております。この夏、しゃかりきで作業していた三つのジョブのうちのひとつです。作業の遅れにより、編集担当氏にはいろいろとご迷惑をおかけしました。次からは早めに取りかかりますので……。

『「あの本」~』に出ていますが、暫定タイトルは『驚異の部屋』です。博物館などに興味のある方はご存じかと思いますが、あれのことです。
 今回は、いつもとは少し違った事件が起こります。現場状況の不可解さでは、シリーズでも珍しいパターンになりそう。

 如月塔子たちの捜査と推理にご期待ください。

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2014年10月 3日 (金)

『屑の刃』関連(2) カバーデザイン

 麻見和史です。ネット書店のサイトに『屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香』(幻冬舎文庫)の書影が出ましたので、ご紹介いたします。

画像

 作中、遺留品として発見される煙草の吸い殻が、カバーにはっきりと出ています。凄惨な事件現場を連想させるデザインで、今までの麻見本とは異なるイメージに仕上がりました。

 普段、本文にひどい事件を書いているわりには、強烈な視覚イメージには弱い私です。初めてこのカバーを拝見したとき、「こ……これは大丈夫だろうか。ちょっと怖すぎるのでは」と感じました。

 しかし編集担当氏いわく、
「大丈夫っすよ! このカバーには自信あります」(大意)
 とのこと。販売担当の方も、お客様に買っていただくためにはインパクトが大事だとおっしゃっているようでした。

 たしかに、面積が限られている文庫カバーで、いかに自己主張するかというのは重要な問題です。出版点数がこれだけ多い現在、駆け出しの作家は少しでも目立つよう努力しなくてはいけません。
 タイトルにも工夫が必要です。この作品ではサブタイトルに主人公の名前が入っています。カバーにシルエットもありますから、「なるほど、女性記者が猟奇的な事件を取材する話なんだな」とすぐ理解できるようになっています。

 そういうことを考えていくと、この商品のパッケージとしては、これがベストだということがわかってきました。

『屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香』(幻冬舎文庫)は、10月9日ごろ発売となります。どうぞよろしくお願いいたします。

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2014年10月 1日 (水)

活動状況(2014/10/1) なぜ三つのジョブが重なるのか

 麻見和史です。昨日から今日にかけてまた徹夜になってしまいました。

 誰のせいかというとこれは間違いなく私のせいでして、スケジュール管理の甘さを大いに反省しております。まことに申し訳ございません。最近、出すメール出すメール、どれもお詫びの文面ばかりになって弱っています。

          *

 今朝で作業が一段落したので、この夏、何が問題だったのかを分析してみたいと思います。ちょっと長くなります。

 私の経験で説明しますが、長編小説の執筆工程には、

  ■題材選定(約1週間)
    ↓
  ■プロット作成(約3週間)
    ↓
  ■執筆(約5週間)
    ↓
  ■ゲラ作業(約2週間)

 という4段階があります(作業期間は私の場合の概算)。これを単純に積み上げていくと、ひとつの長編の作業期間は、待機時間を除いて11週間であるように思えます。私もそれで計算してしまいがちでした。

 しかし実際には、

  ■題材選定(約1週間)
    ↓
   問題発生! 再検討(約1週間)
    ↓
  ■プロット作成(約3週間)
    ↓
   問題発生! 修正(約1週間)
    ↓
  ■執筆(約5週間)
    ↓
   問題発生! 修正(約2週間)
    ↓
  ■ゲラ作業(約2週間)

 といった具合になることが多く、待機時間を除いて15週間かかることになります。
 さらにまずいのは、これらの作業がいくつか同時進行してしまうケースがある、ということです。

 具体的にいうと、作品AでプロットV1を作成して担当氏に提出したあと、お返事をいただくまでにしばらくかかりますから、その間に作品BのプロットV1を作成し始めたとします。これを提出して、まだ時間があるので、作品CのプロットV1を作り始めます。

 そこまではいいのですが、作品CのプロットV1をやっているところに作品AのプロットV1が戻ってきて、要修正だよとなったとします。その場合、CのプロットV1を中断してAのプロットのV2化を行うことになります。プロットを早く直さないと、次ステップの執筆に入れないからです。執筆に入れないと刊行月が遅れてしまい、年間計画に支障が生じてしまうのです。

 で、Aを直してプロットV2を提出し、Cに戻ってプロットV1を作っていると、今度はBのプロットV1の結果が出て、要修正だよとなります。順番からいくとBが先なので、CのプロットV1を止めてBのプロットV2化を進めます。これを提出してようやくCのプロットV1を仕上げ、提出します。

 するとそこにAのプロットV2の結果が出て、「じゃあこれで執筆に入ってください」とゴーサインが出ます。よしやるぞ! と気合いを入れて執筆は5週間というスケジュールを立てます。このときは5週間あればちゃんと書き上がる計画になっています。

 ところが作品Aの執筆をしていると、BのプロットV2の結果が出て、「じゃあこれで執筆に入ってください」とあらたなゴーサインが出ます。しかし今はAの執筆をしているところなので、すぐにはBにとりかかれません。まずはAからだ、と執筆を進めますが、今度はそこへCのプロットV1の結果が出て、要修正だよとなり、作品Aの執筆を進めるべきか、CのプロットV2化を先にやるべきか判断に迷うことになります。

 もっと状況が悪化すると、作品Cの執筆をしている最中に、作品Aのゲラが届き、さらに作品Bを読んでいただいた結果が出て要修正だよとなります。執筆とゲラと修正の三工程が同じ時期にやってくるわけです。
 これが、この夏に発生した「三つのジョブが重なってしまう」現象の正体です。

 こうした現象を回避するためにはどうすればよいか。
 これ以上、各工程のスピードを上げることは困難です。この夏、執筆速度を最高に上げて、自分としては信じられないような無茶な書き方をしたのですが、あれは題材が速く書くのに向いていたのと、事前のプロットがしっかり作ってあったからできたことでした。毎回それをやるのは無理です。

 だとすると、あとは各作品の作業日程を長くとる以外にないのですが、そこで問題となるのは、シリーズものはあまり間を空けてはいけないということです。
 シリーズというからにはせめて年に1冊は出さなくちゃまずいよね、というのが一般的な了解事項のようですので、前作刊行から12カ月後が最終ラインとして設定されます。
 しかもシリーズものは、既刊本から著しく品質が下がってはいけないという厳しさがあり、プロット作成にますます時間がかかってしまうわけです(もちろん、ノンシリーズ作品なら質が下がってもよい、などということはありません。どんなに調子が悪くても、空振り三振は許されないシビアな世界です)。
★2016/02/07追記。現在、メインとなるシリーズは年1冊ペースを守っていますが、それ以外のものは2年近く空いてしまいそうです。

 以上が問題点の分析です。分析はしましたけど、うーん、どうしたものか。
 まずですね、この夏の出来事を反省しつつ、今後のスケジュールを組み直すことから始めたいと思います。毎回「やります! できます! 頑張ります!」の精神論では、長く続かないですよね。

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作品リスト

  • 蝶の力学 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆作品内容
    遺体の首に挿された青い花。猟奇的な装飾に戦慄する殺人分析班は、新聞社に届いた挑戦状らしきメールに言葉を失う。
    (2017/7/15発売予定)
    【ノベルスを文庫化】
    ----------------------
  • 奈落の偶像 警視庁捜査一課十一係
    ◆作品内容
    〈警視庁捜査一課十一係/如月塔子〉シリーズ最新第九作。日本最大の繁華街で起きた殺人事件に、女性刑事・如月が挑む!
    (2017/7/6発売予定)
    ----------------------
  • : <strong>永久囚人 警視庁文書捜査官</strong>

    永久囚人 警視庁文書捜査官
    ◆内容紹介
    殺人予告か非業の手記か──。謎の小説を解読せよ! 奇妙な幻想小説どおりに殺人事件が! 文字マニア・鳴海理沙警部補が謎に迫る。
    (2017/3/25発売)
    ----------------------

  • : <strong>警視庁文書捜査官 (角川文庫)</strong>

    警視庁文書捜査官 (角川文庫)
    ◆内容紹介
    捜査一課に設置された文書解読班。文章心理学を学んだ鳴海理沙警部補は、右手首が切断された不可解な殺人事件を捜査する。現場に残されたカードの意味とは?
    (2017/1/25発売)
    【四六判を文庫化】
    ----------------------

  • : <strong>共犯レクイエム―公安外事五課 (ハルキ文庫)</strong>

    共犯レクイエム―公安外事五課 (ハルキ文庫)
    ◆内容紹介
    〈裏切者(モグラ)は誰だ!? 上司を、同僚を、監視する女〉──公安部に異動になった篠原早紀は、東欧スパイを調査する傍ら、組織内の裏切者を探すことに…。
    (2016/12/15発売)
    【文庫書き下ろし】
    ----------------------

  • : <strong>女神の骨格 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    女神の骨格 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    洋館で火災が発生。鎮火後、隠し部屋で発見された白骨遺体は、頭部が男性、胴体が女性だった! この家でいったい何が? 如月塔子シリーズ第六弾の文庫化。
    (2016/11/15発売)
    【ノベルスを文庫化】
    ----------------------

  • : <strong>雨色の仔羊 警視庁捜査一課十一係</strong>

    雨色の仔羊 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    SOSメッセージの書かれたタオルを手掛かりに、如月塔子と鷹野は捜査を開始するが…。事件の鍵を握るのは九歳の少年? 十一係シリーズ第八弾。
    (2016/11/8発売)
    ----------------------

  • : <strong>死者の盟約 特捜7</strong>

    死者の盟約 特捜7
    ◆内容紹介
    傷のない遺体の顔に、なぜ犯人は包帯を巻いていったのか? 心配性の岬と楽天家の里中が捜査を開始する。TVドラマ化された『特捜7 銃弾』の続編!
    (2016/3/22発売)
    ----------------------

  • : <strong>聖者の凶数 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    聖者の凶数 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    アパートの空き部屋で、顔と両腕を損壊された遺体が見つかった。腹に書かれた「27」は何を意味するのか。如月塔子と鷹野は年末の上野界隈で捜査を開始するが…。
    (2016/1/15発売)
    【ノベルスを文庫化】
    ----------------------

  • : <strong>蝶の力学 警視庁捜査一課十一係</strong>

    蝶の力学 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    資産家夫妻の殺人・誘拐事件が発生。相棒離脱の中、如月塔子はこの猟奇的な事件を解決できるのか? シリーズ第七弾!
    (2015/12/3発売)
    ----------------------

  • : <strong>深紅の断片 警防課救命チーム</strong>

    深紅の断片 警防課救命チーム
    ◆内容紹介
    「少女が閉じ込められている」それは犯人からの119番通報だった…。命を弄ぶ凶悪犯に立ち向かうのは、命を助ける術しか持たない、救急隊!
    (2015/5/27発売)
    ----------------------

  • : <strong>虚空の糸 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    虚空の糸 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    刺殺遺体が握っていたナイフの意味とは。犯人は二億円を用意できなければ、都民を一人ずつ殺害すると予告。殺人分析班が推理する!
    (2015/5/15発売)
    【ノベルスを文庫化】
    --------------------

  • : <strong>警視庁文書捜査官</strong>

    警視庁文書捜査官
    ◆内容紹介
    文章心理学を使って殺人犯を追跡する捜査官・鳴海理沙登場!
    (2015/1/29発売)
    --------------------

  • : <strong>女神の骨格 警視庁捜査一課十一係</strong>

    女神の骨格 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    発見された白骨は、男性の頭部と女性の胴体だった。刑事・如月塔子が事件の真相を追う!
    (2014/12/3発売)
    --------------------

  • : <strong>屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香 (幻冬舎文庫)</strong>

    屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香 (幻冬舎文庫)
    ◆内容紹介
    腹部に煙草の吸い殻と空き缶を押し込まれた遺体。CS放送記者・早乙女綾香が取材に走る!
    (2014/10/9発売)
    【文庫書き下ろし】
    --------------------

  • : <strong>特捜7: 銃弾</strong>

    特捜7: 銃弾
    ◆内容紹介
    警官殺しと両腕のない死体。一課のエースと変わり者の女性刑事が謎を追う!
    (2014/5/22発売)
    --------------------

  • : <strong>水晶の鼓動 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    水晶の鼓動 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    殺人現場は、部屋中真っ赤に染められた「赤い部屋」だった。東京を震撼させる連続爆破事件との関連はあるのか――。
    (2014/5/15発売)
    【ノベルスを文庫化】
    --------------------

  • : <strong>聖者の凶数 警視庁捜査一課十一係</strong>

    聖者の凶数 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    顔と腕が損壊された死体。その腹部には《27》という謎の数字が記されていた。新米女刑事・如月が挑む、もっとも残酷で哀しい事件!
    (2013/12/5発売)
    --------------------

  • : <strong>蟻の階段 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    蟻の階段 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    惨殺死体と共に発見されたのは頭蓋骨・白い花・掛け時計・スープ皿。一体何を意味するのか。殺人分析班が卓越した推理力で犯人に挑む。
    (2013/10/16発売)
    【ノベルスを文庫化】
    --------------------

  • : <strong>石の繭 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)</strong>

    石の繭 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)
    ◆内容紹介
    モルタルで固められた惨殺死体発見――犯人より愛宕署特捜本部へ電話が。
     新米女性刑事・塔子が交渉相手となったが。本格警察ミステリーの白眉。
    (2013/5/15発売)
    【ノベルスを文庫化】
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  • : <strong>虚空の糸 警視庁捜査一課十一係</strong>

    虚空の糸 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    「見抜いた!」と思ったら“見抜かされていた”、この衝撃!――宇田川拓也さん(ときわ書房本店)
    人質は東京都民1300万人。前代未聞の警視庁脅迫事件!
    (2013/4/4発売)
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  • : <strong>ヴェサリウスの柩(創元推理文庫)</strong>

    ヴェサリウスの柩(創元推理文庫)
    ◆内容紹介
    解剖中の遺体から発見された告発文。黒い絨毯の上で踊る死者──大学医学部で次々起こる不可解な事件。若き女性解剖学者が医学教室の謎に挑む! 第16回鮎川哲也賞受賞作。
    (2012/5/30発売)
    【四六判を文庫化】
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  • : <strong>水晶の鼓動 警視庁捜査一課十一係</strong>

    水晶の鼓動 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    部屋中真っ赤に染められた「赤い部屋」で殺人事件が起き、新人刑事・如月塔子と相棒の鷹野は遺留品の捜査を開始する。
    時を同じくして、都内各所で連続爆破事件が発生。 果たして、「赤い部屋」の謎と東京の運命は?
    (2012/5/8発売)
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  • : <strong>蟻の階段 警視庁捜査一課十一係</strong>

    蟻の階段 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    新米女刑事・如月塔子が挑む、新たな難事件
    頭蓋骨、白い花、掛け時計、スープ皿――遺体の周りに残された奇妙な四つの品の意味とは? 本格ミステリの緻密さと警察小説の迫力が融合! 好評シリーズ第二弾
    (2011/10/6発売)
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  • : <strong>石の繭 警視庁捜査一課十一係</strong>

    石の繭 警視庁捜査一課十一係
    ◆内容紹介
    警視庁捜査一課の女性刑事を描く骨太小説!モルタルで固められた死体と大ポンペイ展の石膏像との関係は?捜査本部にたびたび電話をかけてくる大胆不敵で異常な犯人と、捜査一課の女性刑事との攻防始まる。
    (2011/5/10発売)
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          ↑
    2008/10月~2011/4月
        暗黒時代
          ↓
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  • : <strong>真夜中のタランテラ</strong>

    真夜中のタランテラ
    長編第2作。
    【在庫なし・文庫化の予定なし】
    (2008/9/30発売)
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  • : <strong>ヴェサリウスの柩</strong>

    ヴェサリウスの柩
    第16回鮎川哲也賞受賞作。大学医学部を舞台に「解剖」と「遺体」を描いたミステリーです。献体された「ご遺体」から謎の脅迫状が発見され、その記述に従うように不気味な事件が発生します。【在庫なし】
    (2006/9/30発売)